ニュージーランドに永住するなら賃貸ではなく家を購入すべき理由

資産運用サービスのKiwi Wealthの調査によると、ニュージーランド人の79%が投資をしていることがわかりました。

最も人気があった投資先はキウイセーバーで、全体の69%を占めています。

キウイセーバーとは加入者が希望のファンドを選択し、積立運用しながらリタイヤ後のための資産形成する任意加入の個人年金です。

65歳未満のNZ国民(または永住権保有者)であれば誰でも加入できて、政府や勤務先企業から積立金補助が受けられる、とてもありがたい制度です。

キウイセーバーっていったい何? キウイセーバーとは、ニュージーランド国民(永住権保持者含む)のために、2007年から開始された個人向け...

かつて、ニュージーランドの貯蓄率はOECD(加盟36カ国)の中でも最低レベルでしたが、現在は多くの国民が資産運用を”身近なこと”として行なっています。

その意味では、2007年に導入されたキウイセーバーは非常に意義のある制度です。

銀行の普通預金でも2%の金利がつくニュージーランド

キウイセーバー以外の運用先はというと、普通預金が62%、定期預金は34%を占め、これらの資産の中間値は2万7千ドルでした。

”えっ!銀行の普通預金で運用?”

日本では考えられませんが、ニュージーランドでは普通預金でも2%程度の金利がつきます。

(出所 Bank of New Zealand)

当然、定期預金にすれば普通預金より金利が上がり、現在(2019年5月時点)は3%台になっています。

(出所 Bank of New Zealand)

インフレによって物価が上がり続けているこの国で現金だけを持ち続けていると、資産がどんどん目減りしてしまいます。

そのため投資によって資産を増やすことは人生設計上、とても大切なことなのです。

条件を満たせば政府から毎年521ドルをもらえるので、夫婦で加入していると1042ドル受給できます。

長期運用によって資産形成がしやすいキウイセーバーが広く普及したのもうなずけます。

NZ国民が本当に欲しい資産はファンドではない

キウイセーバーの人気とは裏腹にニュージーランド人が最も富を生み出すと考えているのは、こうしたファンドでの運用ではありません。

国民が本当に手に入れたい資産は何なのでしょうか?

それは『不動産』です。

Kiwi Wealthの調査でも回答者の46%が住宅を資産として最優先に考えており、うち15%は住居用不動産投資をしていると回答しています。

住居用不動産を持つ人の資産額の中央値は50万ドルで、キウイセーバーや定期預金などペーパーアセットとの額(中央値2万7千ドル)とは『桁』が違います。

不動産の場合、物件価値が値上がると資産の増加額は十万ドル単位になることが多く、比較的短期間で資産形成が可能です。

人々が不動産に資産としての魅力を感じるのは当然と言えば当然なのです。

国民から厚い信頼を寄せられている不動産

現在のNZ不動産マーケットには以前ほどの勢いはなく、むしろ”落ち着いてしまった感”があります。

「祭り」が終わった後のような状況になったことで、不動産に対する人々の心境に変化は生まれたのでしょうか?

答えはNO。

不動産人気は依然高いままのようです。

前述の調査によると、首都ウエリントンでは住宅価格が上昇し続けると信じている人の割合は実に91%にも達しました。

2011年に大地震に見舞われたクライストチャーチでも不動産の信頼度は77%です。

地方都市は83%とハイスコアを記録し、最も悲観的なオークランドでさえ72%が将来を楽観視しています。

長年にわたり価値が上がり続けている不動産はNZ国民から『最も厚い信頼を集める資産』なのです。

ニュージーランドに売れない不動産はない?!

ニュージーランドで不動産投資を始めて7年目になりましたが、たしかに不動産価値が目減りするリスクを感じたことはありません。

その理由はシンプルで、賃貸している家の家賃が上がり続けているからです。

家賃相場が上がり、より高いリターンを生むようになると物件価値も上がります。

それが街の一部ではなく全体に波及するので、人気のないエリアにある物件でも安心して保有することができます。

住宅の売買は活発に行われており、価格が適切であればロケーションに関係なく売買は成立します。

例えば、先日このブログでも書いた近所の売り物件。

家の価値は年々下がり、古くなるほど価値はなくなっていく。 これがふつうの日本人の『常識』です。 ニュージ...

この街の『3大不人気エリア』の1つにある物件ですが、すでに売却済みとなっていました。

(出所 Homes.co.nz)

不動産マーケットに吹く追い風とは

不動産人気を支える要因として労働党政権が導入を検討していたキャピタルゲイン税が廃案になったことも追い風となりました。

また、低金利が続いている点も見逃せません。

不動産市場は金利の動向に左右されますが、今月(2019年5月)、政策金利が利下げされ(1.75%→1.50%)、住宅ローン金利が軒並み下がっています。

(出所 interest.co.nz)

住宅ローンを利用している人たちにとっては利払いが減るため、今回の利下げはありがたい恵みとなったはずです。

ニュージーランド移住者が考えるべき3つのこと

ニュージーランドへの移住を軌道に乗せるために必要なのものは個人的に3つあると考えていて、優先順位が高い順に並べるとこうなります。

①仕事
②家
③仲間

①の仕事ですが、現地採用で日系企業に入ると安い給料でコキ使われるので避けたほうが賢明です。

ここにハマるとろくに稼げないまま年だけ取って貧乏移民一直線になる可能性が大で、これまでにそうした人たちをたくさん見てきました。

あとあと後悔しないためにも専門知識を勉強するなり、需要があるスキルを身につけるなりして現地企業に就職するか、自営業で頑張った方が良いと言えます。

③の仲間とは、自分と似た価値観を共有できる人たちです。

こうした人たちと時間を共有すると生活が楽しくなるだけではなく、心の満足感を得られます。

年齢や国籍は関係なくて、むしろお互いシンプルな英語で話す外国籍の人の方が心を許せる関係になったりします。

リア充アピールがハンパなかったり、日本人に対してだけマウンティングをかける日本人なども周囲にいますが、海外にまで来て無理にイヤな日本人と付き合う必要はありません。

大変だとしてもやはり家は買うべきだと考える理由

そして最後が②の家について。

価格が高いので早く家を買った方がいいと安易には言えませんが、それでも本気で移住するつもりならなんとかして買うべきだと思います。

すでに書いた通り、ニュージーランド人は家を所有したいと考える人が多く、人口も増え続けていきます。

住宅価格が下がる要因は見つけにくく、むしろ上がり続けると考えるのが妥当です。

そうなると賃貸物件の家賃も影響を受けて、年々上がり続けることが容易に想像できます。

賃貸生活を続けている間に住宅価格が完全に手が届かないところまで上がってしまえば、一生家賃を払い続ける生活です。

そして高い家賃を払えるだけ収入も増やせなければ、将来的にこの国で生きていくのが困難になるでしょう。

まとめ

ニュージーランドの永住権取得が以前よりもかなり難しくなっているということを聞きました。

難関なハードルであるほど永住権を取得できた時の達成感は大きくなり、ついそれに浸ってしまいがちです。

しかし、ビザがあるだけでこの国で生活していけるほど現実は甘くはなく、そのほかにも超えなければならないハードルが待ち構えています。

その1つが「家」なのです。

日本のように住居費が安い国ではないので、家賃を払い続ける生活から早く脱却しないと将来大変な状況に追い込まれる可能性があります。

ニュージーランドで永住する場合、できるだけ早く自分の家を買った方が良い。

僕も永住権取得後に経済的な理由で帰国を余儀なくされましたので、今もそう思っています。

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