高校生の質問で考えた『海外移住』をすすめたくなる人と仕事とは

将来、NZ移住を希望する高校生

海外移住を人にすすめることなんて滅多にありません。

ただ、相手が海外志向の強い若者だと話は別になります。

昨日、Yahoo知恵袋にこんな質問がありました。

(出所 Yahoo!知恵袋)

===質問内容===

『ニュージーランド留学、移住について』

現在高校2年生(理系)です。大学は大阪大もしくは、九州大の歯学部を目指しています。

将来はニュージーランドに住んで、働きたいと思っているのですが、大学在学中に留学して免許を獲得し、卒業後にニュージーランドで歯科医師として働くことは可能ですか?

移住するなら他の学部が良い、この資格を取った方が良い等の具体的なアドバイスもよろしくお願いします。

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もし、この高校生の質問に、短かく返答するとしたら、

『歯医者になるんだったら本気で移住を目指した方がいいかもね』

と書くと思います。

理由は以下の4つです。

①日本では歯科医が増えすぎ

②日本の歯科医は収入が減る可能性

③NZの方が安定して稼げる可能性

④就職できる国の選択肢が増える

さっそく順番に説明していきたいと思います。

①日本では歯科医が増えすぎ

経済誌『プレジデントオンライン』の記事によると、2017年時点で歯科診療所の数は、

『68,609』

日本全国にあふれているコンビニ(約5万8千店)よりも1万以上も多い数です。

(出所 プレジデントオンライン)

ただ、供給量が多かったとしても『歯科医の需要』があれば、それほど問題はありません。

実際どうなのでしょう。

(出所 プレジデントオンライン)

虫歯治療を受ける子供の割合は2001年比で大幅に減少しました。

将来的にも患者が増える見込みは薄くなっています。

『でも実際、医療費って増えてるんでしょ』

医療費全体では伸びていますが、『歯科診療費』はずっと横ばいなのです。

(出所 プレジデントオンライン)

・歯科診療所(歯科医)が多すぎ

・歯科診療の需要は減る傾向

・歯科の診療費は伸びない

こういう状況では、歯科医の将来が明るくなるとはとても思えません。。。

②日本の歯科医は収入が減る可能性

増えすぎた歯科医。

実はこれ、今に始まったことではなかったのです。

歯科医は高給取りのイメージがありますが、2005年時点で、四人に一人は、

『年収200万円以下のワーキングプア歯科医』

となっていました。

1987年度 〜2004年度の間で倒産した医療機関は628件(帝国データバンク調べ)。

そのうち歯科医院が占めた割合は、

『約43%(268件)』

という高いものです。

勤務医になれば、『安月給』

開業すれば、『倒産リスク』

日本で歯科医として生き残るには、

・インプラント専門

・ホワイトニング専門

・富裕層専門

のように『特化』するなど差別化しなくてはなりません。

しかし、みんながこの特化トレンドに乗ったらどうなるのでしょう。

過当競争となり、また潰れる歯科医院も出てきます。

需要が伸びない市場で戦い続けると、ジリ貧に追い込まれてしまうかもしれません。。。

③NZの方が安定して稼げる可能性

『じゃぁ、どうすればいいの?』

歯科医をしているのではないので無責任なことは言えません。

ただこの状況では、

『日本より海外で歯科医になる方が未来は明るいんじゃないか』

と考えるのが普通です。

『人口減少』が続く日本とは逆に、ニュージーランドでは『人口増加』が続きます。

当然、歯科医の需要もしっかりあり、給与水準は比較的高めです。

政府系の求人情報サイト『careersnz』によると、歯科医の一般的な年収は以下の通り。

(出所 careersnz)

<NZの歯科医の一般年収額>

【経験3年未満】6.5万ドル〜8.5万ドル(約470万円〜約610万円)

【経験3年以上】8.5万ドル〜18.6万ドル(約610万円〜約1340万円)

※日本円換算レートNZ$1=72円

キャリアを積めば、割と高い年収を見込めます。

雇用機会も『平均並み』にあり、日本語を活かせば差別化できるかもしれません。

最大都市オークランドには1万人近い日本人が住んでおり、その数は増え続けています。

日本語が話せる歯科医ニーズが増えることは間違いないと思います。

④就職できる国の選択肢が広がる

NZ移住希望の高校生の質問にある人がこう答えていました。

(出所 Yahoo!知恵袋)

事情によって難しいかもしれませんが、日本の歯科医師免許を現地で変換するより、

『留学して現地で歯科医資格を取得』

この方が、移住を目標としているのであれば良い気がします。

海外移住で最も大変なハードルの1つが『就職』です。

現地の大学で学んで歯科医になれば、すぐにその資格が就職につながります。

また、回答内容にあったオークランド大学やオタゴ大学は、国際レベルが高い大学です。

卒業生は、ニュージーランドだけではなく英語圏の国で歯科医となる人もいます。

『なぜ、海外で働こうとするの?』

収入面での差が最も大きい理由だと思います。

例えば、NZよりもオーストラリアで働いた方が平均年収は高くなったります。

<オーストラリアの歯科医>

平均年収 98,038AUドル(約745万円)

※日本円換算レート:AUドル=76円

(出所 Payscale)

<ニュージーランドの歯科医>

平均年収 90,037NZドル(約650万円)

※日本円換算レート:NZドル=72円

(出所 Payscale)

質問者さんは、NZへの移住が目的なので他国で働くことは考えないかもしれません。

ただ、高校生の時点ではNZを希望していても、将来的に、

『やっぱりオーストラリアがいいな』

となる可能性もゼロではないでしょう。

その場合、日本の大学よりNZ(英語圏)の大学で学んだ方が、就職できる国の可能性は広がると思います。

ドリームキラーの言葉は無視すればOK

今回の質問にはもう一人、回答者さんがいました。

回答の書き方がかなり上から目線で、内容もあまり建設的とは思えません。

夢をつぶそうとするドリームキラー的な匂いもします。

僕も海外移住することを周りに話した時、たいていの反応は『ネガティブ』でした。

ネガティブな意見が全てダメというわけではありませんが、上のような意見は僕だったら無視するでしょうね。。。

まとめ

海外移住を人にすすめることは滅多にありません。

ただ、以下のような人たちが海外移住を目指す場合は応援したくなります。

・年齢が若い

・目的がはっきりしている

・職能的または経済的な裏付けがある

日本では将来の見通しが明るくなくても、

『海外だと状況が変わる』

そうした職業は歯科医以外にもあると思います。

例えば、僕は実家が設備屋だったので水道工事ができます。

ニュージーランドは住宅の建設ラッシュなので仕事は豊富。

人手不足のため待遇も良いので、もっと若かったら現場に出て稼ぐかもしれません。

日本がダメだったとしても、海外にはチャンスがあったりします。

ただ、人の意見をいくら聞いて参考にしても結局は、

『百聞は一見にしかず』

とりあえず短期でもいいので、興味がある国を自分で訪れてみる。

海外移住を目指す場合、それが『はじめの一歩』になると思います。

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