NZ永住権を取得すると何が変わる?恩恵を実感できる5つのこと

ニュージーランドの永住権は出国期間のしばりがない

ニュージーランドの永住権を取得してからもう16年になりました。

この間、帰国して日本に10年以上も住みましたが、永住権が失効することはなく、再び住むことができています。

出国期間のしばりがないのはニュージーランド永住権の特徴で、例えばイギリスの永住権は2年間、国を離れると失効してしまいます。

おとなりのオーストラリアも海外に住む場合にしばりがある国です。

出国前にはレジデントリターニングビザ(RRV)の取得が必要で、この手続きをしないで海外に住むとオーストラリアに再入国ができません。

また、RRVを取得して出国しても有効期限(5年間)のうち2年間はオーストラリアに住まないと再入国不可となります。

失効した妻の永住権を再申請

十数年前に妻の永住権を取得した時は、無期限ビザとするための条件を満たすことができませんでした。

その「条件」とは2年間の滞在義務です。

永住権を取得後2年間はニュージーランド国内に住んでいないと、その永住権は失効してしまいます。

今回、2度目の永住権申請をする際、オークランドにあった移民局ビザ申請窓口で、永住権が一度失効した人に対し何かの特例があるかを確認しました。

その答えは「Nothing」。

しかたなく永住権の申請規定にのっとり、一から書類を集めて初回と同じように申請をしなおしました。

妻は入国時から訪問者ビザで滞在しており、3ヶ月以内に滞在期限が切れてしまいます。

そこでビザ切れ前に申請したのが「労働ビザ」でした。

つなぎ期間のビザを労働ビザにしたのは、『審査が長引くであろうから働けるビザの方が良いだろう』という判断です。

審査期間中には担当審査官から追加書類の要請や書類内容についての確認など、何度かメールでやりとりがあって審査が完了。

幸い、思ったよりも早く(4ヶ月目で)永住権を取ることができました。

かつてはパスポートに永住権を証明するシールが貼られましたが、現在は他のビザと同様、メール添付でビザ証明書が届きます。

あとはプリントアウトして、パスポートにホチキス等でとめておけば身分証として使用可能です。

書類に不備はなく取得は問題ないはずだと思いつつも、永住権審査が厳しくなっているので、却下されたらどうしようという不安もありました。

妻の永住権が取れてから間もなく1年が経ちますが、今回は確実に滞在条件を満たすつもりです。

永住権が取れると何が変わるのか

永住権がある時となかった時で何が変わるのか。

すぐに思いつくのは以下の5つです。

①雇い主のサポートや期限の制限なく働ける

②NZ市民と同等の医療サービスを受けることができる

③NZの個人年金(キウイセーバー )に加入できる

④教育を安くまたは無料で受けられる

⑤金融サービスを利用できる

①雇い主のサポートや期限の制限なく働ける

永住権がなくてもワーキングホリデービザや労働ビザがあれば働けますが、ワーホリは滞在期間が限定されており、労働ビザはビザを取得するために雇用主のサポートが必要です。

「サポート?」

労働ビザには常につきまとうもので、これがビザの裏付けとなり、サポートを得られなければこの国に滞在し続けることはできません。

また労働ビザは有効期間が切れるたびに延長申請をしたり、転職時には転職先企業からのジョブオファーをもらってビザの手続きが必要です。

永住権はその名の通り有効期限がないので、就職活動をする際も有利になる場合があります。

例えば、ある雇用主が求人広告を出して2名の応募があったとします。

一人は他社で働く労働ビザの人材、もう一人は永住権を持ってる人材です。

雇用主はできる限り長く働いてもらえる人を探していました。

能力に大差がなければ、無期限ビザをもつ永住権を持っている人を優先して採用することは容易に想像できます。

そしてこの傾向はフルタイムの求人でより顕著になります。

②NZ市民と同等の医療サービスを受けられる

ニュージーランドの医療システムはホームドクター制度をとっており、緊急時以外はまずGP(General Practitioner)と呼ばれるかかりつけ医に診察してもらいます。

GPは自分で選ぶことができますが、登録できる人は永住権保持者または2年以上の労働ビザを持った人に限られます。

「私は健康な方だし、医者にかかることなんて今までなかったよ」

そんな風に思う人もいるかもしれませんが、一生のうち、一度も病気にならない人はいませんね。

また、病気はかかってからでは遅いという場合もあります。

永住権取得後にGP登録をした妻は、その後、破傷風の予防接種を受けてました。

そして、これから乳がんや子宮頸がんの検査を受ける予定です。

GPに登録するとこうした予防検査の案内(電話、メール、郵便等)が届くようになり、希望をすれば検査を受けることができます。

GPで受けた検査や治療はデータとして残るので、これから何か病気をした場合、ドクターは妻の過去の診療履歴を確認でき、すぐに治療にあたれるわけです。

またGPに登録していると、公的な医療は無料だったり安く受けることができます。

ちなみに事故以外で救急車を呼ぶのはニュージーランドでは有料で、永住権または2年以上の労働ビザを持っていれば98ドル(約7300円)ですが、それ以外のビザの場合は800ドル(約6万円)もかかります。

③国の個人年金制度を利用できる

永住権を持つ人はキウイセーバーという任意加入の個人年金制度を利用できます。

キウイセーバーは、老後資金として年間1043ドル以上を積み立てると521ドルの補助を国から受けられるというメリットがあります。

この制度についての詳しい情報は過去記事に書いていますので、そちらをご覧いただければと思います。

キウイセーバーっていったい何? キウイセーバーとは、ニュージーランド国民(永住権保持者含む)のために、2007年から開始された個人向け...

④教育を安くまたは無料で受けられる

国が運営している学校で教育を受ける場合、安く受講できたり、または無料で学校に通うことができます。

例えばあるポリテクニック(高等専門学校)で開催されている以下の英語コース。

留学生として入学した場合、19週間コースを修了するには$7,410(555,750円/NZ$1=75円計算)の授業料がかかります。

永住権を持っている場合、この授業料が免除されるのです。

こうした無料で通えるコースをもつ学校はニュージーランド全国にあり、授業料は国の補助によってまかなわれています。

せっかくの制度を利用しない手はないということで、妻は週に一度、英語を習いに近くの学校に通い無料で勉強させていただいています。

⑤金融サービスを利用できる

金融サービスってなに?って思われたかもしれません。

わかりにくい表現になってしまいましたが、要は銀行や証券会社を利用することです。

マネーロンダリング(資金洗浄)を防止する等の理由で、外国人がニュージーランドで銀行口座を開くことはもはや簡単ではなくなりました。

訪問者ビザでもスムーズに口座開設ができたのは遠い昔の話。

今では、現地で働けるワーキングホリデービザを持っていても口座開設を受け付けない銀行もあります。

また、住宅ローンなどの融資を受ける場合、永住権を持っていることを条件にしている銀行もありますので、銀行サービスをフル活用するには永住権は必須と言えます。

証券口座については「必要ない」という人もいるかもしれません。

ただ、経済が安定的に成長しているニュージーランドで株式投資をすると、将来的な資産拡大を見込めるのであなどれません。

実際、NZ主要50社は投資家に大きなリターンをもたらしていて、過去17年ほどで約5倍に上昇しています。

株式投資ってどうやって始めるの? 誰でも初めは手探り状態だと思います。 日本株や人気が出ているアメリカ株...

証券口座について銀行より条件が厳しく、永住権を持っていても現地に住んでいないと口座開設ができないところがほとんどです。

上記以外でも家を借りるときや起業する際も永住権があることでスムーズに行き恩恵を受けています。

まとめ

ニュージーランドの永住権は海外に住む期間が長くなっても失効することはありません。

日本にいる家族の看病などでニュージーランドを長期間離れなくてはならなくなる、なんてことはありえることです。

そんな時でも海外滞在期間のしばりがなければ安心して出国できます。

また、仕事や生活上の手続き全般で永住権があるとスムーズに進み、暮らしやすくなるのは確かです。

ただし、労働党政権に変わってから明らかに移民政策には変化が生まれ、永住権の発行数は抑制傾向です。

クライストチャーチの銃撃テロも、今後のビザ発給審査をより慎重にさせる可能性があります。

英語圏の国の中で永住権が比較的取りやすい国と言われてきたニュージーランドですが、状況は以前よりもずっと厳しくなっているのは確かです。

ただ、ビザに関する規定は頻繁に変更されることから、ニュージーランドに移住を検討されている方は、情報をこまめにチェックされることをおすすめします。

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