老後資金作りはすぐに始める、自分年金は老後まで待たず今からもらう

ニュージーランドの年度末にチェックすべきこと

日本のお役所の年度は4月1日から翌年3月31日までですが、ニュージーランドの役所年度をご存知でしょうか。

「7月1日から6月30日まで」です。

つまり、今月はニュージーランドでは年度末になります。

そして、NZ在住者が年度末に気にすべことの1つがキウイセーバーの積立残高です。

キウイセーバー?もし知らない方がおられましたら過去記事に書いていますのでそちらをお読みください。

キウイセーバーっていったい何? キウイセーバーとは、NZ国民(永住権保持者含む)のために、2007年から開始された個人向け年金制度です...

満額(521ドル)を国から受け取るには、今年度分として1043ドル以上は積立額が必要です。

僕の場合は、今年度の途中からキウイセーバーを開始したので、満額受給はできませんが、とりあえず口座残高を1043ドル以上にしておきました。

気になる方はご自身のキウイセーバー口座残高をチェックされることをおすすめします。

人間心理をよく考えているキウイセーバー

銀行口座にある貯金は自由に使えるため、「今月は使い過ぎちゃったなぁ」なんてことがよくあります。

しかし、キウイセーバーのお金は、初めて自宅を購入する場合か、年齢が65歳になるまで引き出せないのでその心配はありません。

新しいことを始めて三日坊主で終わってしまったことって誰でも経験があると思います。

人間の心は弱いもので、感情をコントロールできる人よりできない人の方が圧倒的多数です。

お金を貯められるかは、この自制心との戦いに勝てるかどうかになるわけですが、少なくとも僕には勝てる自信がありません。

お金を貯める時に理想的なのは、一定額を自動的に銀行口座から吸い上げられ、それを感情が入らない第三者に管理してもらうことです。

そういう意味では、ニュージーランドのキウイセーバーは人間心理をよく考えて作られた制度だと思います。

仮に「年間10万円預けてくれたら5万円あげるよ」と言われたら貯金したくなると思いませんか。

しかもこの「うますぎる話」は政府の保証付きなので詐欺の心配はありません。

誰でも安心して貯金できるわけですが、お金が貯まってきたら使いたくなるのが「人間のさが」というもの。

ところが、その口座には「鍵」がかけられているのでお金を自由に引き出すことができないのです。

「自分のお金を引き出せないなんて、やっぱり詐欺の一種でしょ」

しかし、口座の残高をチェックして、あることに気がつきます。

『自分の預金と政府からの補助を足した以上にお金が増えている』

運用されていることによってお金が成長していたのです。

こうなると文句はなくなり、コツコツ貯金することが楽しみに変わって、長く続けていけるようになります。

キウイセーバー最大のポイントは資産運用

お金を増やすための基本的なステップは次の3つです。

①労働:お金を稼ぐ

②貯蓄:お金を貯める

③運用:お金を成長させる

労働は誰でもできますが、貯蓄と運用は「できる人」と「できない人」が存在します。

貯蓄ができない人とは、稼いだ分をすべて使ってしまう、または、お金がなくても借金して使ってしまう人です。

かつてのニュージーランド人がそうで、キウイセーバーが始まるまではNZの貯蓄率は世界的に見ても低く、「貯金がない」という人は珍しくありませんでした。

しかし、現在は国民の約6割がキウイセーバー に加入しており、貯蓄率は大幅に改善しています。

(出所 KiwiSaver

キウイセーバーが本当に優れていると思うのは、国民の貯蓄率を上げたことだけではなく、その貯蓄を「運用」にふり向けたことです。

ニュージーランドのようなインフレしている(物価が上がり続ける)国で、お金を現金のまま保有していると実質的に目減りしていくことになります。

資産を維持、または増やしていくには、運用する必要があるのですが、つい最近まで貯金すらしてこなかった国民にいきなり資産運用をしなさいといっても無理があります。

どの株や債券を選べば良いかのか、購入割合はどのくらいにするかなんて、教えてすぐにできることではありません。

その点、キウイセーバーは感覚的には銀行預金と変わらない感じで、「資産運用は難しい」という心理的ハードルを取り払ってくれています。

ただ、運用しているわけですからキウイセーバーの残高は変動しますし、選択したファンドが気に入らなければ途中切替も可能です。

その際も難しいことはなく、ASBのキウイセーバーの場合、ファンド切替は専用アプリを使えば5分程度で手続きが完了します。

(ASB専用アプリ画面)

キウイセーバーに老後資金を頼り過ぎない

キウイセーバーは確かに優れた制度ですが、老後資金として個人的にはそれほど頼ってはおらず、あくまで「滑り止め」程度に考えています。

開始年齢が40代半ばなので、65歳時に貯まる金額は期待してるほど大きなものにはならないと考えているからです。

なお、キウイセーバーで老後資金がどのくらい貯まるかについても以前の記事で書いています。

気になる方は自分の状況をあてはめてシュミレーションしてみても良いでしょう。

ニュージーランドの個人向け年金制度「キウイセーバー」が開始されて10年以上が経過しました。 キウイセーバーは金融機関の専用口座に貯金し...

では、キウイセーバー 以外の運用はどうするのかというと、これまで通り株や不動産を買うことになります。

そしてどちらを買うにしても「日本の資産」ではありません。

日本国内にも優良株や価値のある不動産はありますが、日本より将来的な成長が期待できる国(ニュージーランド、アメリカ、オーストラリア)の資産の方が魅力的です。

まとめ

キウイセーバーはニュージーランド在住者にとって利用価値が高い制度です。

日本でもiDeCo(個人型確定拠出年金)が2年前から本格的に普及し始めました。

先進国はどの国も高齢化が進み、将来的に年金財源が厳しくなることが予測されているので、各個人の老後資金づくりは必須になってきています。

ただし、資産づくりには長い年月がかかることが前提条件としてあり、積立期間が短ければ十分な資産を蓄えられないまま老後を迎えることになります。

自分がそうなると感じる場合は、国の制度に頼りっきりにならずに自分年金づくりとして投資をしておくと安心感が増します。

日本では「年金をいつからもらうのが一番お得か」なんて話題になったりしますが、もしその質問に答えるなら「今」です。

投資を始めれば配当金や家賃などが口座に振り込まれ、年金を今から受け取っているのと同じ状態になります。

老後資金づくりはできるだけ早く始めた方が良い、自分年金は今からでももらえば良い、それが結論です。

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