30歳でお金にしばられる人生から脱却したアメリカ人家族の生き方に学ぶ

新たな生き方を試みた一家

Financially Independent Retire Earlyの頭文字をとって「FIRE」

意味は、経済的自由を達成して定年を待たず早めにリタイヤしてしまうこと。

この「早めに」というのが何歳なのかというと人ぞれぞれで、40代の人もいれば、20代でFIREできてしまう人もいます。

この言葉が生まれたのは、あるアメリカ人家族の試みがきっかけです。

注目を集めるムーブメントの火付け役になったのは、30歳の時に会社を辞めてFIREしたコロラド州在住のピート・アデニーさん一家。

How these penny-pinchers retired in their 30s

シンプルな生活スタイルを確立

アデニーさん夫婦は共稼ぎをしながら貯金に励み、20万ドルで家を買い、60万ドルの貯金ができた時点でFIRE生活に移行したそうです。

考え方はシンプルで、不労所得で得られる収入の範囲で生活をする。

それだけ。

大切なポイントになると思うのは、大きな割合を占めるの住居費の節約です。

理想の家を買うために背伸びをしてローンを組めば何十年という人生の時間をその支払いに費やすことになります。

アデニーさんの場合は貯蓄を使って家を買っているので、ローン返済のために外へ働きに行く必要がありません。

日常生活においても移動に自転車を使うことでガソリン代を節約。服はもっぱら格安のリサイクル品です。

見栄を張ることをせず、必要なもの以外買い物は極力しないという生活スタイル。

60万ドルの貯金は投資に回し、年4%(年間収入24,000ドル / 約270万円)で運用し、それで夫婦と子供一人の三人家族の家計はまわるそうです。

お金が自分の代わりに働いている

「投資収入で家計が回るとしても仕事は続けてもいいのでは?」

働かざる者食うべからずの精神を宿した日本人には、アデニーさんの行動が素直に受け入れられない人もいると思います。

しかし、彼にとっては会社の仕事で神経をすり減らしたり、大量消費を続けるためにお金を稼ぎ続ける方がナンセンス。

家族との時間をもち、自分が使いたいように時間を使えること、自分の人生をコントロールできる方がより価値が高く幸せだと信じています。

もっとも、会社で仕事をすることだけが「働く」ということではありません。

アデニーさんは投資家として頭を使い「お金」を働かせています。

仕事がなくなる時代を生き抜く術

また、彼の行動が共感を読んでいるのは、人々の仕事を取り巻く環境が大きく変わりつつあることも背景としてあります。

グローバル化が進み、アメリカ人の仕事は海外の安い労働力や外国出身労働者に奪われています。

さらに実用化が進んでいる人工知能(AI)やロボットが普及すれば、人間を雇うコストと逆転した時点で、自分の仕事が代替されてしまう。

アマゾンのアレクサなど、AIは一般家庭にも普及し始めていて、ビジネスでもAIがなければ思うように仕事が進まないという企業も少なくありません。

医師や弁護士などの高度な業務分野でもAIが重宝され現場で活躍するようになりました。

稼げるはずの仕事が稼げなくなり、高い学歴も大して意味をなさなくなる時代がやってくる。

アデニーさんの生き方はは将来を先読み(リスクヘッジ)した先進的な試みなのかもしれません。

FIREとなるために必要となること

そのライフスタイルを自分の生き方に取り入れようとする試みは確実に広がっていて、実際僕もニュージーランドでFIREに近い生活をしています。

ただ、やってみて思うのですが、この生き方はなかなかハードルが高いです。

FIREを実現するためには、何がポイントになるかというとまず必須なのは以下の3つ。

①必要なお金を貯める
②投資で運用する
③生活コストをバッサリ削る

③は節約が得意な人であればクリアしやすい課題です。

問題なのは①と②で、まとまったお金を貯めるには相当な時間がかかります。

また、貯めたお金を投資で運用することも、ふつうの日本人はあまり得意ではありません。

日本とNZ、そのメリット・デメリット

ただ、物は考えようで、日本の場合は中古物件を安く購入したり、安い家賃の賃貸に移り住むことで生活費をかなり抑えることができます。

働けるうちは働いて(できれば共稼ぎで)貯蓄に励み、その一部を投資に回して資産運用を覚えていく。

時間をかけてFIRE状態に近づくという方が現実的です。

ニュージーランドの場合は生活コストが高いので節約が大変な反面、低金利と言われる今でも銀行定期預金の金利は3%超もつきます。

年4〜5%程度のリターンが得られる投資対象を見つけることはそれほど難しくありません。

夏になると裸足で街を歩いたり、他人と共同で家に住むの人が珍しくない、必要なものもセカンドハンド(リサイクル品)で事足りる国です。

日常生活で見栄を張る必要性も全く感じませんし、まとまったお金を貯めることさえできればFIREに近づきやすい環境がここにはあります。

まとめ

個人的には、経済的自由になったとしても、やることがないとつまらないですし、また社会との繋がりを持ち続けるために自分の仕事は持つ続けるべきだと思います。

ただ、「嫌でもやり続けなくてはならない仕事を避けられる」という何物にも代えがたい武器を持つことは、誰にとっても大きなメリットになるに違いありません。

世界一の経済大国アメリカでも自宅があれば年収270万円で暮らせるという事実。

やろうと思えばあなたもできるんですよ、FIRE生活。

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