NZ企業の週休3日が成功!過労死が減らない日本の働き方と次元が違う

過剰なサービスを維持するためのブラック労働

日本にいると『普通だ』と思っていたことが、海外に出て『過剰だ』と気づくことがあります。

例えば、自動販売機の数。

日本にはおよそ250万台もの自販機があると言われ、人口比率で比較するとアメリカやヨーロッパよりも格段に多いことがわかります。

<自販機数比較>

国・地域人口自販機数
日本1億2千万250万台
アメリカ3億2千万300万台
ヨーロッパ5億強300万台

これだけの自販機を維持するのは大変で、ルートドライバーは数十台から百を超える自販機を一人で担当するそうです。

あるドライバーが手作業で補充する飲料は一日3000本

重いペットボトルや缶ジュースのケース(24本入)を125個も運ぶわけで、かなりの重労働です。

自販機は運搬しやすい場所にばかりあるわけではなく、補充は時間がかかります。

そのため、

過労死ラインの残業時間(80時間)を超えて働くことが当たり前

朝5時から夜9時まで16時間も働くこともあるとのこと。

給料はというと、基本給は十数万と安く設定され、

月150時間残業しても給料が30万円に満たない

なんてこともあるなど、完璧なブラック労働となっています。

公務員も長時間労働で疲弊している

長時間労働が問題となっているのは民間企業だけではありません。

学校の先生もかなり大変な仕事で、文科省によると過労死ライン(残業80時間/月)を越えて働く中学校教員は約6割もいるとのこと。

さらに、

心の病を患い休職している教員は全国で5000人超

(出所 FNN Prime)

心を病むほど疲れているのには理由があります。

それは仕事が過剰なほど多いこと

教員は授業をする以外にも、

部活・体育祭準備・不登校支援・予算会議・安全指導 etc

様々な業務を任せられます。

小学校の教員をしている友人も役職がつけられた仕事が『12』もあると言っていました。

夢だった教師になって過労死してしまう

なんて悲劇も発生しています。

現実を知ったら誰だって先生になるのをためらうでしょうし、業務を効率化しにくい学校の人手不足は民間企業よりも解決しにくいかもしれません。

過剰なサービスを求められる日本の労働環境

なぜ、日本では長時間労働が蔓延しやすいのでしょうか。

一般的には以下のようなことが原因と言われています。

・マネジメント不足
・企業全体の雰囲気
・人手不足(業務過多)
・個人の意識の低さ

これら以外にも過剰なほどのサービスを求める日本社会の風潮があると個人的に考えています。

日本で売られている商品やサービスは高品質にもかかわらず価格が安いのですが、消費者はそれを『当たり前だ』と考えています。

満足度のハードルが高いせいか、ちょっとしたことでクレームを言い、中にはストレスのはけ口かのように横暴にふるまう人も少なくありません。

<消費者の悪質な行為>

暴言・説教・土下座・謝罪・強要・脅迫など

これらを経験した流通業従事者の割合はなんと7割以上にも及びます。

(出所 UAゼンセン流通部門調査)

僕自身もビジネスホテルで働いていた時に、モンスター宿泊客から2時間以上も説教をされたり、土下座を強いられたことがありました。

過剰な要求を突きつける客は増えていて、まともに対応していたら心も体もおかしくなってしまいます。

常識を超えた行動をする人は会社(上司)や学校(保護者)にも多く、過労死や過労自殺に追い込まれる人の数は一向に減る気配がありません。

(出所 朝日新聞デジタル)

週4日勤務に取り組んだNZ企業の検証結果

昨年、労働時間についてのあるニュースが話題となりました。

その発信源はニュージーランドの民間企業。

パーペチュアル・ガーディアン(以下PG社)という信託会社が週4日勤務(週休3日)を試験的に導入したのです。

『残業時間』を減らすことに四苦八苦している日本

『労働日数』を減らす取り組みを始めたNZの企業

この両者では労働環境改善レベルの次元が全く違う気がします。

およそ2ヶ月(8週間)のトライアルで週4勤務を実施し、出た検証結果は以下のようなものです。

・従業員のストレスレベルが低下

・仕事に対しての満足感はアップ

・ワークライフバランスが取れているという実感値を示す数値が24%も向上

仕事は時間よりも結果で評価されるべきもの

この取り組みで得た最も大きな発見は、

労働時間が減っても生産性が落ちていなかったこと

好結果を得たことでPG社は週4日勤務を続けたところ、業績は週5日勤務の時よりも良くなっているそうです。

イギリスのある研究結果によると、

生産的に働けるの1日のうちで3時間くらいしかない

とのこと。

業種・業態にもよって時短が難しい仕事はあるとは思いますが、仕事はやはり時間よりも結果で評価されるべきものです。

ニュージーランドは世界に先駆けて8時間労働を取り入れた国としても知られ、夕方になると一斉に帰宅をする習慣があります。

長時間労働で知られる日本のIT業界で働いていた人が、ニュージーランドに移住後、同じ仕事をしているにもかかわらず時間的なゆとり得て働いている。

働く場所を変えてみるのも、過剰な働き方から脱する方法の1つなのかもしれません。

まとめ

長時間労働が当たり前の日本で、労働時間を減らすための働き方改革が進んでいます。

しかし、過労死の危険性があるような仕事は人手不足や過剰な仕事量の問題もあり、労働時間の削減は簡単ではありません。

僕が働いていた日本の会社は残業はさほど多くありませんでしたが、

・不必要な報告書作成

・無駄に長い会議

・同僚の付きあい残業 etc

不要と思えることはたくさんありました。

一方、ニュージーランドでは新たな取り組みとしてPG社が週4日勤務を実施。

・労働者の生産性がアップ

・ライフワークバランスは向上

・会社も業績が以前より上向き

これらの素晴らしい結果を出ています。

今後、他の企業も導入する可能性があり、将来的には週4日勤務制がこの国で定着するかもしれません。

ニュージーランド社会では、

『過剰』や『無駄』

と感じるようなものはあまりなく、むしろ、

『合理的』で『シンプル』

と感じることが多々あります。

例えば、交差点にある『ラウンドアバウト』は感心するほど合理的なシステムで、信号機の設置・保守点検の手間やコストを大幅に省いています。

合理的な考え方は働き方にも影響を与えていて、週に1日休みが増えるだけで生活スタイルも変わることでしょう。

【日本】過労死をなくすため残業時間を減らそうとする働き方改革

【NZ】ライフワークバランスを重視し休みを増やそうとする働き方改革

あなたがもし選べるとしたら、働き方改革をする2つの国のどちらで働きたいでしょうか?

プレイングマネジャー 「残業ゼロ」の仕事術

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする