【低金利時代】不景気でもリッチになる投資家・貧乏になるだけの預金者

高金利だったNZドル預金利率が下がり続ける

ニュージーランド準備銀行(RBNZ)が今月利下げをしたことで銀行預金の金利も下がっています。

前回の記事でも、ニュージーランドはもう高金利の国とはいえない、と書きました。

サプライズとなったNZ準備銀行の大幅利下げ 先日、ニュージーランドドルが70円を割った時に、さらに下落することをブログで予想してい...

現地の主要銀行の定期預金利率(1年満期)を見てみましょう。

大手5行の利率は先月(2019年7月)まで3%台でしたが、現在は最大手のANZ銀行など2%台も現れています。

銀行名2019年7月
定期預金利率(1年)
2019年8月
定期預利金率(1年)
金利差 
ANZ3.20%2.85%-0.35%
ASB3.00%3.00%0
BNZ3.15%2.80%-0.35%
Kiwi Bank3.20%3.00%-0.20%
Westpac3.00%3.00%0

※預入金10,000ドル以上

アルゼンチンの通貨が暴落するなど、世界的なリスク回避の傾向は続いています。

低金利で下落しているNZドルを買おうとする動きは乏しく、大きく反発する兆しは今のところありません。

NZドルが安くなれば、日本からニュージーランドへ旅行や留学を計画している(日本円を持つ)人にとってはチャンスです。

一方、現地で生活している(NZドルを持つ)人とっては、あまり喜ばしくない事態かもしれません。

借り手側に立って低金利を利用する

低金利は、お金を『預ける側』にとっては逆風ですが、お金を『借りる側』にとっては追い風になります。

お金を借りる側とはどういうことでしょうか。

わかりやすい例で言えば、

・住宅ローンを借りる個人

・業務上必要な資金を借りる法人

などがあります。

住宅ローンを借りる個人の場合

ニュージーランドの住宅ローン(2年固定)金利は4%を割りこみ、現在は3.80%。

過去16年で最低の利率です。

(出所 interest.co.nz)

金利が下がると毎月の支払額はどれくらい変わるのでしょうか。5年前と比較してみます。

2014年8月の住宅ローン金利(2年固定)は6.35%でした。

下記の条件でローンをすると毎月の支払額は$2489になります。

【住宅ローン条件】

ローン額 40万ドル
借入期間 30年

(出所 Sorted)

この支払額が現在(2019年8月)は$1864になります。

5年前との比較では、毎月$625、年間で$7500もローンの支払いが少なくなる計算です。

(出所 Sorted)

住宅ローンを借りる人、またはすでにローンをしている人にとって、この低金利はとても有利に働いています。

『でも、借金しているのがそんなにいいことなの?』

借金の返済額よりも高いリターンを生むなら、それは『良い借金』と言えます。

ニュージーランドでは約10年ごとに住宅価格が2倍になっており、将来的にも不動産価値の上昇傾向は続く可能性が高いと考えられています。

しかも現在のNZ不動産市場には、『買い手市場』『低金利』という2つの追い風が吹いており、住宅購入者にとっては願ってもないチャンスです。

業務上必要な資金を借りる法人

多くの会社(法人)は金融機関から借り入れをして事業を営んでいます。

同じ借金でも個人と決定的に違うのが『金額の大きさ』です。

ケタが違う分、金利が低下によって減る利払いも大きく、それが利益を増やすことにつながります。

各国の中央銀行は、景気が悪くなることを見越して金利を下げているわけですが、業績が景気にあまり左右されない(生活必需品・インフラ関連)企業にとって低金利は追い風でしかありません。

『でも会社が儲かっても個人にはあまり関係ないんじゃない?』

そうですね。直接的な恩恵は、従業員以外だとないかもしれませんね。

しかし、安定収益を上げられる企業の株を買うことで、株価の上昇や高配当を得るなど間接的に恩恵を受けることが可能です。

例をあげるとすれば、ニュージーランドの大手電力会社コンタクトエナジー(ティッカー:CEN)。

この会社の株価は、この1年で43%も伸びています。

(出所 NZSX)

現在のコンタクトエナジーの配当利回りは年5.6%で、ANZ銀行の1年定期率(2.85%)の約2倍です。

(出所 NZSX)

仮に1年前に1万ドルをコンタクトエナジーに投資していた場合、元本は約$4300増えた上に、配当を560ドル(税引き前)を受け取っていた計算になります。

同じ額をANZの定期預金に預けていたとしても300ドルほどの利息が付いただけなので、その差は歴然と言えるでしょう。

もしもビル・ゲイツが貧困だったら

米国マイクロソフトの創業者であり、世界長者番付の常連であるビル・ゲイツ。

以前、彼が貧困撲滅のため途上国に、ある意外なものを寄付をしたというニュースがありました。

一体、何を寄付したのでしょうか。

ビル・ゲイツのイメージから、パソコンやタブレットなどITに関連するものを寄付したんじゃないかと考える人も多いと思います。

しかし、彼が寄付したのは、『ニワトリ』でした。

なぜ、ビル・ゲイツはニワトリを途上国に寄付したのでしょうか。

その問いに、彼はこう答えています。

もし私が貧困地域で生活しているならば、養鶏をしようと思う

養鶏をする理由をまとめると以下の3つになります。

①コストが低い

②大きな場所が必要ない

③収益化が早い

ビル・ゲイツによると、

一人の農民が5羽のメスの鶏を養殖しはじめて、その後隣人からオスの鶏を借りてくれば、約3カ月で40羽のひよこが生まれる

西アフリカでは、1羽の鶏が5ドル(約530円)で売られる。3カ月で約200ドル(約2万1200円)、年800ドル(約8万4800円)を売上げる

つまり、ビルゲイツはこんな計算をしていました。

【3ヶ月】40羽 × 5ドル = 200ドル

【12ヶ月】200ドル × 4半期 = 800ドル

”高くはないが、最低水準の生活を送れる年間700ドルの貧困ラインを上回ることができる”

となるので、10万羽のニワトリを寄付したそうです。

電気もまともに通っていないアフリカの農村にパソコンを寄付しても宝の持ち腐れになるだけ。

貧困から抜け出すために必要なのはニワトリだとビル・ゲイツは判断しました。

まとめ

ビル・ゲイツによる寄付の話は、低金利時代のお金の増やし方に当てはめて考えられます。

かつて高金利だった『NZドル預金』というニワトリは低金利となったことで、あまりタマゴを産まなくなってしまいました。

ですので、預金者はより多くのタマゴを産んでくれる新たなニワトリを探さなくてはなりません。

個人的にはニュージーランドの不動産や不景気に強い企業の株式だと考えているので預金をそちらにシフトしています。

今は、SNSや動画などでも稼ぎやすくなっているので、そうした情報コンテンツも『タマゴを産んでくれるニワトリ(資産)』と言えるでしょう。

経済的な苦しさから脱却する方法はアフリカでも先進国でも根本的には同じで、それは収入を産む資産を持つこと。

アフリカの貧困地区ではニワトリであり、先進国だと株・不動産・情報コンテンツなどが当てはまります。

こうした『タマゴを産むニワトリ』をたくさん持つ人ほど、不景気で労働収入が増えなくても経済的に困るリスクは低いと考えています。


金の卵を産むニワトリを持ちなさい(菅井敏之著)

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