堀江貴文のブログでは言えない話

NZの金利が高くても定期預金でリッチになるのは無理ゲーな理由

ニュージーランドの銀行預金は利率が高いように感じます。

日本の利率が極端に低いので、それと比較してしまうからかもしれません。

「これだけ金利が高い国なら、お金はただ銀行に預けておけばいっか」

お金の仕組みを何も知らなかった昔は、僕もそう思っていました。

ところが、インフレという「目に見えないお化け」の存在を知ってから、お金を増やす手段としての銀行預金は間違っていると気づきます。

インフレが続く国でお金はどうやって守っていくべきなのでしょうか。

オーストラリア巨大資本の大手4銀行

ニュージーランドには大手と呼ばれる、よく知られた銀行が5つあります。

銀行名親会社信用ランキング
①ANZ豪 ANZ BankingAA-
②ASB豪 Commonwealth BankAA-
③BNZ豪 National Australia BankAA-
④Westpack豪 Westpack BankingAA-
⑤Kiwi BankNew Zealand PostA

①〜④はオーストラリアにある4大銀行の子会社で、⑤のKiwi Bankのみがニュージーランド資本のローカル銀行になります。

この中で、ニュージーランドで最大規模を誇る銀行はANZです。

NZ最多の支店数、ATM数、従業員数、そして多くの顧客を抱えています。

現地での口コミ紹介も多く、口座をお持ちの方も少なくないと思います。

「NZで一番大きな銀行だし、サービスも当然良いのだろう」と思いがちになりますが、そこは必ずしもそうではないようです。

意外な銀行の満足度調査結果

消費者評価の比較サイト「Canstar Blue」によると、2018年の消費者満足度ランキングは以下のようになっています。

銀行名総合評価カスタマー
サービス
トラブル
対応
デジタル
バンキング
手数料利率
TSB Bank
Kiwi Bank
Cooperative Bank
ANZ
ASB
BNZ
Westpack

※5段階評価で数字が高い方が高評価

消費者から最も高い評価を得たTSB Bankは、Kiwi Bankと同様、ニュージーランド資本の銀行です。

マーケットリサーチのRoy Morganなど、別の機関による消費者調査でもTSB BankはNZの銀行で最も高い評価を得ており、顧客から支持されているのがわかります。

Roy Morganによる顧客満足度調査結果(出典:TSB Bank)

TSB Bankをメインバンクとして利用している人に「友人や同僚にTSBを勧めるか」という質問に対しては、利用者のほとんどと言っても良い92.6%が「勧める」と答えています。


Roy Morganによる顧客推薦度調査結果(出典:TSB Bank)

最大手のANZや、同じく大手のWestpackは、平均値(61.1%)にさえ届いていません。

規模では太刀打ちできないTSB Bankはサービス面を徹底的に強化し、それが消費者の満足度につながっている模様です。

1年定期金利の比較結果

次に、各銀行の定期預金利率を比較してみます。

1万ドルを1年間(12ヶ月)定期で預けた場合の利率比較

銀行名利率
BNZ3.55%
ASB3.45%
ANZ3.40%
Kiwi Bank3.40%
Westpack3.40%
TSB Bank3.25%
Cooperative Bank3.25%

※2019年2月現在の利率

この比較では4大銀行の1つ、BNZが最上位となりました。

BNZの定期預金は、最低預入金が$2000以上と低く設定されており、それでいて利率が高いのが特徴です。

ただし、金利については時期によって変動があることや、高い利率で顧客を募るキャンペーンなども行われるため、BNZが常に上位であるという訳ではありません。

NZのインフレは今後も続く

ニュージーランドの物価が高いと感じる人は多いと思います。

インフレ(物価上昇)が続くNZのインフレ率は現在約2%で推移しています。

出典:ニュージーランド準備銀行(RBNZ)HP

過去20年近くまでさかのぼると、インフレ率が5%を超える時もありました。

このグラフを見ればわかる通り、現在のインフレ率はどちらかというと低いレベルですので、将来的にインフレ率は今より高くなることもあり得ます。

定期預金のお金は増えるのか?

仮に、平均2%のインフレ率が今後1年続いた場合、どういうことになるのでしょうか?

物価が2%上がるということは、相対的に現金の価値が2%下がる、という意味です。

わかりやすいように例をあげて説明をします。

今、BNZに1万ドルを定期で1年間預けると3.55%の利息がつきます。

①$10,000(預金)✖️3.55%(利率)=$355(税引前利息)

金利に対しては所得税の税率が適用されますので、年収4万8千ドルまでの人の場合、17.5%の税金が差し引かれます。

②$355(税引前利息)ー$62.12(税金)=$292.88(税引後利息)

定期預金として預けた1万ドルの税引後の利回りは2%台になってしまいます。

③$292.88(税引後利息)/$10,000(預金)=2.92%

1年でインフレ率が平均2%で推移した場合、お金の価値は2%目減りします。

④2.92%(増えたお金)ー2%(インフレ率)=0.92%

増えたお金は、なんと0%台になってしまいました。

3.55%も利息がつくと期待して銀行に預けたお金は、フタを開けてみると実質0.92%しか増えていなかった、ということになるのです。

さらに言えば、2%以下の金利で預けているお金は、増えないどころか減ってしまうと考えておいた方が良いでしょう。

シンプルに説明しましたが、インフレと税金によってお金が増えない仕組みはおおむねこのようになっています。

まとめ

サービスが良く満足度が高い銀行。高い金利でお金を預かってくれる銀行。

お金を増やしてくれるのはこのいずれでもありません。

銀行はあくまでお金の保管場所であり、日常の取引を便利にしてくれる存在なのです。

繰り返しになりますが、いくら金利が高くても税金とインフレによって利息は奪われてしまい、手元に残るのはわずかです。

預金の元本となる現金が勝手に値上がりすることはなく、その証拠に「銀行預金でお金持ちになった」という人を聞いたことがありません。

お金を増やすためには、配当や家賃を得られて元本価値も上がりやすい資産(株式や不動産など)に投資し、インフレ率を上回るリターンを得る必要があります。

それができない場合は、価値が目減りし続けるお金を眺めているしかありません。

【毎月5000円で自動的にお金が増える方法】 ミアン・サミ著

堅実で実践しやすいお金の運用法が紹介されていて資産運用に興味を持ち出した人にはオススメの一冊。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする