生涯納税額は4千万円!節税できない会社員が金持ちになれない理由

新車のベンツを買う社長と自転車通勤の社員

移住する前の5年間は日本でサラリーマンをしていました。

会社は交通の便が悪い場所にあったため、社員はみんな車で通勤。

自転車通勤をしていたのは僕だけでした。

雨の日はレインコートを着てチャリをこぎ、雪の日は1時間近くかけて歩きます。

同僚たちは車を持っていない僕を哀れんでいたことでしょう。

そんなことは大して気にならなかったのですが、ある日のこと。

会社の駐車場に社員たちのコンパクトカーが並ぶ中、ひときわ大きな車がとまっています。

『メルセデスベンツS450』

(出所 メルセデス・ベンツ日本)

Sクラスはベンツの最高級セダン。

450を新車で買うと、

税込価格は1170万円〜1500万円

(出所 メルセデス・ベンツ日本)

車の持ち主はすぐにわかりました。それはもちろん、

『社長』

それまで、そんなに古くないベンツを乗っていたのですが、新車に買い替えたようです。

前年、社内で最も多く新商品を企画し、自分の売上を2倍以上にしました。

しかし、その年の給料の増額分は、

500円(絶句)

一方、社長は1000万円以上もする車をポンっと購入。

何としても社長側に行かないと、このアリ地獄からは抜け出せないと感じた瞬間でした。

ベンツと減価償却費は相性がいい?

社長がハイクラスのベンツを買い替えるのには理由があります。

まず、車は会社名義で購入することによって維持費を『経費』に計上できます。

そして、経費の中で最も注目すべきは、

『減価償却費』

減価償却費は帳簿上の費用ですので、実際にお金が出ていくわけではありません。

経年劣化で価値が減った分を経費とみなして、一定額を利益から控除できるわけです。

わかりやすい例で示すと、

<帳簿上>

利益100万円 ー 減価償却費 100万円 = 利益0円

利益がゼロの場合、「税金」もゼロになりますね。

そして、減価償却費として計上したお金は実際には支出してません。

会社の銀行口座には利益100万円はそのまま残っています。

<銀行口座>

利益100万円 ー 減価償却支出 0円 = 残高100万円

高級車を買っても儲かってしまう社長

普通車の場合、償却期間は通常『6年』です。

社長のベンツが1200万円だとしたら償却できるのは単純計算で『年200万円』ほど。

(※法人の場合、定率法で償却するので実際は200万円ずつではありません)

そして、6年後に帳簿上の価値がほぼなくなった車を中古車として売却します。

社長のベンツの価値は購入時の50%くらいあると評価され『600万円』で売れました。

600万円(売却価格)ー1200万円(購入価格)= ー600万円(差額)

価値が下がった分、600万円も損をしてしまったように見えます。

しかし、この間、減価償却費として計上した分の利益1200万円分は手元に残ってますね。

1200万円(利益)ー600万円(売買差額) = +600万円

1200万円もする高級車を買ったのに、600万円も儲かってしまいました。

実際の税務計算はこんなシンプルではないのですが、わかりやすくするために、ざっくりと説明しました。

こうした理由で、社長はベンツを乗り継いでいるのです。

もちろん、利益が出ている会社でなければこうした芸当はできません。

しかし、儲かっている会社の社長は『合法的に節税』して、お金を手元に残すことでさらに金持ちになっていきます。

税金から逃れられない会社員

一方の会社員。

まず、給料からは、

所得税・住民税・健康保険・介護保険・厚生年金・雇用保険

これらがバッチリ差し引かれますね。

支払った税金を取り戻せる方法として、会社員も

『特定支出控除』

という経費が認められています。

<特定支出控除の対象となるもの>

経費内容   
資格取得費資格を取るために通った学校の授業料
研修費技術や知識を得るために参加したセミナー費用
通勤費通勤で乗った電車の料金
帰宅旅費単身赴任先と自宅を往復した交通費
転居費転勤に伴った引越し費用
図書費書籍、新聞、雑誌の購入費
衣服費仕事で着るスーツや制服代
交際費顧客に対する接客費や贈答品代

※図書費、衣服費、交際費は合計65万円が上限

(参考 Nikkei Style)

ただし、これらの経費を上げるためには、以下の2つが条件となります。

①領収書をそろえて「確定申告」をする

②費用が仕事上必要であるとする「会社の証明書」を提出する

会社員でも確定申告をされている方は多くいると思います。

この制度のネックな点は、会社から証明書をもらわなくてはならないことです。

実際、この制度を利用している人は、たったの1700人余り。

(出所 TabisLand)

日本の給与所得者は約5500万人ですので、その割合はたったの

『0.0003%』

実質的にほとんど利用されていないのも同然です。

社長は効率よく節税をしている一方、会社員は税金を100%負担しているです。

会社員は生涯でいくら税金を払うの?

日本の会社員は生涯でどのくらい税金を払うのでしょうか。

20代前半で社会に出て40年間働く人の場合、生涯で払う税金は、ざっくり、

『年収の10倍程度』

と言われています。

日本の平均年収は412万円。

平均年収の人の生涯納付税額は、

412万円(年収)× 10倍 = 4120万円(40年分の税金)

平均的な所得の人でも

『土地付き一戸建てを買えるくらい』

ほどの税金を一生涯のうちに払うわけです。

調べてみてはじめてわかりましたが想像以上の額でした。

節税ができる立場になることが金持ちへの近道となる

そう言われるゆえんですね。。。

税金を払う側から還付される側へ

個人事業主として不動産賃貸経営を始めたのは会社員時代です。

税金の申告をしてくれていたのは税理士事務所の勤務経験がある妻。

彼女に言わせると、個人事業を始めた後は、

『個人としての税金はほとんど払っていない』

とのこと。

不動産管理費・ローンの利払い・修繕費用・現地への渡航費 etc

こららの経費があるので、払った税金は還付されて戻ってきました。

もちろん、黒字経営でなければ意味がありません。

ただ、

税金として収めるはずのお金を自分のビジネスの経費として使える

このことが資産を作る上で大きな違いを生んだことは確かです。

『税金を含め支出をどう減らすのかが収入を増やすことと同じくらい大切』

このことに、ようやく気がつきました。

まとめ

ベンツに乗る社長を見て、

『ホント外車が好きなんだな』

くらいにしか、はじめは思ってませんでした。

しかし、高級車による節税方法があることを知り、金持ちは効率的に資産を増やしていることを知りました。

会社員の節税方法は限られる一方、生涯で数千万円もの税負担を強いられます。

会社員をやりながら個人事業を始めたことで税金が、

『負担する』→『還付される』

というように逆転しました。

ただ、それもやってみてわかったこと。

経費が認められ節税できるのは、国が『事業者』を応援している証拠です。

事業者になると、

『敵でしかなかった税金を味方にする方法』

これが活用できて、資産を作りやすくなります。

終身雇用時代は終了したので会社を頼り過ぎるのはリスクが高いと考えています。

会社員という安定した立場があるうちに、小さくてもいいので自分の事業を始めてみる。

そうすると、税金に詳しくなるだけでなく、将来のキャリアに役立つかもしれません。

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