NZで現実味を増すマイナス金利!銀行預金は減ってしまうのか?

NZでマイナス金利が現実味を増してきた

ニュージーランド統計局が2020年9月時点の消費者物価指数(CPI)を発表しました。

第3四半期インフレ率:+0.7%

今年の年間インフレ率:+1.4%

一方、ニュージーランド準備銀行(RBNZ)のインフレ率予測は、

毎四半期のインフレ率:+1.1%

今年の年間インフレ率:+1.8%

統計データはRBNZの期待値を下回っています。

(interest.co.nz)

RBNZが果たす重要な役割の1つは、金利をコントロールすることです。

景気低迷によってインフレ率が思うように上がらない…

この現状に対し、今後RBNZが行うと予測されるのが、

政策金利(OCR)の引き下げ

ニュージーランドの政策金利は過去5年ほど右肩下がりで、現在は0.25%です。

(interest.co.nz)

経済の専門家たちは2021年の前半にはゼロ金利、その後は『マイナス金利』が導入されると予測しています。

(Good Returns)

価値の減少ペースが上がる現金

ニュージーランドに限らず、先進国と呼ばれる国はどこも金利が低いため、銀行に貯金していてもお金はほとんど増えません。

国・地域政策金利
日本−0.10%
米国0.25%
欧州0.00%
英国0.10%
カナダ0.25%
豪州0.25%
NZ0.25%
スイス−1.25%
香港0.86%

(2020年9月時点)

NZがマイナス金利を導入した場合、預金の元本が減ることはないでしょうが、僅かな利息は限りなくゼロに近づくはずです。

ここで先ほどのインフレ率を思い出してみましょう。

NZのインフレ率は+1.4%でコロナ禍でも物価は上昇しています。

一方、銀行に1年満期の定期預金をした場合の金利は1.07%(平均値)です。

(interest.co.nz)

1.07%(定期金利)ー1.4%(年間インフレ率)= ー0.33%

定期金利がインフレ率に負けている…

このことは預けているお金の価値が目減りしていることを意味します。

マイナス金利になれば金利(平均値)は間違いなく1%を割るでしょう。

インフレ率が同じ割合で下がらない限り、お金の価値が減るペースは加速するわけです。

金利がゼロでもお金が減らなければそれで良い

この考えはもはや完全に通用しなくなりました。

上記の通り、額面では減ってなくても現金の価値が減り続けるからです。

それでも日本人の現金信仰は変わらない

貯蓄から投資へ

日本でこのスローガンが打ち出されたのは、もう20年も前のことです。

2000年当時、日本人の金融資産は以下のような割合になっていました。

金融資産割合
現金・預金53.9%
保険・年金26.7%
株式8.6%
債権3.4%
投資信託2.4%
その他5.1%

(日本銀行の資金循環統計/2000年)

その後20年を経過して、当初の目論見通り、貯蓄から投資へのシフトは進んでいるのでしょうか。

金融資産割合増減
現金・預金52.9%ー1%
保険・年金27.8%+1.1%
株式11.1%+2.5%
債権1.4%−2%
投資信託3.9%+1.5%
その他2.9%−2.2%

(日本銀行の資金循環統計/2019年)

投資(株式と投資信託)の割合が増えてはいますが、20年という歳月を考えると目立った変化があったとは言えません。

現金・預金の変化にいたっては『誤差』と呼んで良いくらいの違いです。

(Moneyzine)

多くの日本人にとってお金は安全に保有するものであり、この価値観は簡単には変わらないのでしょう。

利回り3%の定期預金をしなかった理由

僕もかつては投資をギャンブルだと思い込み、お金の保有方法は銀行預金の一択でした。

しかし、今は必要以上のお金を『現金・預金』で持つことにためらいを感じるほどになっています。

考え方が180度変わった理由の1つを例をあげて説明します。

以前、すぐに使う用途のないお金をどうしようか考えていました。

選択肢は以下の2つです。

①定期預金にする

②株に投資する

元本保証利息・配当
①定期預金あり3%・確約あり
②株式投資なし5%・確約なし

元本が守れて3%の利息が確約されるなら定期預金も悪くない選択肢のように思えます。

しかし、この時選んだのは株への投資。

当時のNZではインフレ率が2%近くあり、3%の利息をもらっても実質的にはお金は1%ほどしか増えない計算になります。

3%(利息)ー2%(インフレ率)=1%(実質利回り)

僅かな利息をもらうより、もっと高い利回りを狙える株式に投資した方が良い。

そう考えたわけです。

株式投資の結果は?

その後、この投資の結果はどうなったでしょうか。

現在(2020年10月)、投資先の株価は1.93倍に上昇。

年率20%超、配当を含めたトータルリターンは100%を超えています。

(Yahoo Finance)

ですが、本当に大事なポイントは『今』の結果ではありません。

投資の特徴の1つは、長期になるほど資産を増やしやすくなることです。

この株(企業)は成長を続けており、今後さらに資産が増えていく(株価が上昇する)可能性があります。

(New Zealand Herald)

さらに5%台の配当金はコロナで経済が低迷した今年もきちんと支払われています。

長期投資の威力が発揮されるのはまさにこれからなのです。

定期預金にしていたら…

一方、3年前に定期預金にしていたらどうなっているでしょうか。

すでに述べた通り、3年前に3%超あった定期金利は、現在1%ほどに低下しています。

(interest.co.nz)

株価が上がると元本価値も増える株式とは異なり、銀行預金は元本自体が増えることはありません。

それだけに利息が頼りになるわけですが、今後はさらなる金利の低下で利息収入はほとんど見込めなくなります。

銀行預金の先行きはお先真っ暗で、投資との運用格差は大きく開いていくことでしょう。

何に投資すべきなのか

とはいえ、投資が万能なわけではなく、確実にお金を増やせる手段ではないことも事実です。

投資先選びに失敗すれば、銀行に預けておけば良かったという結果になる可能性すらあります。

しかし、投資にはリスクを抑えられる方法(分散・長期・積立)があり、リスク以上のリターンを得ている投資家はたくさんいます。

また、本当に恐れるべきは元本割れのリスクなどではありません。

ゼロ金利時代に投資機会を失うリスクにもっと目を向けるべきです。

株式投資には難しいイメージがありますが、インデックスへの投資であれば初心者でも平均的なリターンを期待できます。

仮に前述の個別株と同時期にNZX50インデックスに投資していれば、現在の価値は1.73倍。

(Yahoo Finance)

日本から投資しやすい米国のS&P500インデックスですと約1.5倍に上昇しています。

(Yahoo Finance)

これらのリターンを得るためにすべきことは、ただ買って保有するだけです。

長期投資であれば、株価を頻繁にチェックする必要はなく、手間もかかりません。

まとめ

いよいよニュージーランドでも現実味を帯びてきたマイナス金利。

コロナ以前から金利は低下傾向でしたが、ゼロ金利への引き金を引いたのは間違いなくコロナによる不況です。

そして、この低金利はこの先しばらく続くことが予想されています。

今、銀行預金は運用先として完全にオワコン化し、株式投資には追い風が吹いています。

この状況にどう対応すべきか。

これについては前述の通りで、投資を学び、実践することが非常に大切になるでしょう。

さて、話は変わり、当ブログについてのお知らせです。

ニュージーランド移住を機に開始した当ブログですが、今年いっぱいで閉鎖することにいたしました。

閉鎖までに記事を更新するかもしれませんが、最近は更新頻度が非常に低いため早めにお知らせさせていただきました。

これまでお読みいただいた方々、またお問い合わせ、ご連絡をいただいた方々には大変感謝申し上げます。

なお、オセアニアの金融情報については、ツイッターNOTEなどで発信し続けていきたいと考えております。

ご興味のある方は引き続きよろしくお願いします。

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