株価倍増なるか!オーストラリア証券市場へ上場するNZ企業は要チェック

プレクシャーグループ(PLX)株が急騰!

ニュージーランド証券市場に上場するプレクシャーグループが、オーストラリア証券市場(ASX)への上場を検討している模様です。

(Plexure Groupウェブサイト)

昨日(7月29日)の朝、このニュースが出た後はプレクシャー株に買いが集まり、株価は午前の取引で前日終値比12.4%までアップ。

なぜ、このニュースが投資家をここまで買いに走らせたのでしょうか。

主な理由は『ASX上場後に成長が加速するであろう』という期待です。

プレクシャーってどんな会社?

プレクシャーは人工知能を使って顧客に利用を促すモバイルソフトウェアの開発企業です。

米国マクドナルドはプレクシャーのアプリを活用することで、集客と売上の増加が顕著になりました。

(New Zealand Herald 2019年10月31日)

グローバルなビジネス展開を目指すプレクシャーにとって、マクドナルドは強力なビジネスパートナー。

2019年4月にマクドナルドがプレクシャーの株式を10%取得したことも投資家に好感されました。

その後、プレクシャーは順調に収益を伸ばすことに成功し、2020年の決算では過去最高の業績結果を記録します。

分岐点に近づいていた純利益も赤字から黒字へ転換を果たしました。

(Yahoo Finance)

マクドナルド以外ではどんな企業がプレクシャーのサービスを利用しているのでしょうか。

・イケア(家具)
・セブンイレブン(コンビニ)
・ホワイトキャッスル(ハンバーガー)
・スーパーインド(スーパーマーケット)etc

多くの店舗を抱える大手企業の名前が並びます。

(NZ Entrepreneur)

今後の業績拡大のため新たな資本調達が必要となったプレクシャーはASXへの上場が噂されていましたが、予想通りの展開となったわけです。

ASXに上場しているNZ企業は?

オーストラリア証券市場(ASX)の時価総額は世界16位で、ニュージーランド証券市場(NZX)の10倍以上の規模。

ASXに上場すれば多様な投資家からの注目を集めることができ、資本調達の機会も得やすくなります。

これまでにも成長速度が早い中小企業からニュージーランドを代表するような大企業まで様々な企業がASXへ上場を果たしてきました。

プレクシャーへの投資を考える前にチェックしておきたいのが、同様のケースです。

つまり、伸び盛りのソフトウェア企業がASXに上場した場合、その後の業績や株価がどうなったかということ。

代表的な例として、Xero(XRO)とプッシュペイ(PPH)を確認してみたいと思います。

Xero(XRO)の場合

2006年にニュージーランドの首都ウェリントンで創業されたXero。

中小企業向けクラウド会計ソフトウェアを提供する、いわゆるSaaS(Software as a Service)銘柄です。

2007年にニュージーランド証券市場(NZX)に上場した後、2012年11月からオーストラリア証券市場(ASX)へも上場。

現在はASXのみで取引できる銘柄となっています。

株価の動きを確認してみると、ASX上場時5ドルだった株価は、現在90ドル(18倍)になっています。

(Xeroの長期チャート Trading View)

ASX上場後、それまでとは桁違いの資金調達を得たXeroは製品機能を向上させます。

利用者を急速に増やして、ペイパル、ストライプなどグローバルな決済業者とも提携。

2018年には大型M&Aを行い、その後の成長に寄与しました。

設定さえしてしまえばほぼ自動的に会計処理ができるXeroのサービスは、キャッシュレス化が進む世界でさらに伸びて行く可能性があります。

株価にもその期待が現れている訳ですが、他社に先駆けて市場シェアを獲得するためにASXへの上場は重要なステップだったと言えます。

プッシュペイ(PPH)の場合

プッシュペイ(PPH)の創業は2011年。

オークランドにオフィスを構えていますが、収益の98%は北米(アメリカ・カナダ)からです。

プッシュペイは主に寄付の支払いや管理などを簡単にするソフト(アプリ)を開発しており、教会や慈善団体などへの寄付文化が根付いている地域でシェアを伸ばしています。

ASXへの上場は2016年。その後の収益の伸びは以下の通りです。

(Pushpay Holdings Annual Report 2020)

短期間で業績は急拡大しましたが、2018年以降の株価は横ばいを続けていました。

しかし、今年に入り新型コロナの感染がアメリカで拡大すると、非接触型の寄付が定着し、プッシュペイの株価は急騰します。

(PPHの長期チャート Trading View)

現在の株価はASX上場時(2016年後半)と比較すると4.5倍。

成長を加速するための大型買収(教会管理システム)により、米国での市場シェアを拡大しつつあります。

XeroやプッシュペイのようなITベンチャーは9割は潰れると言われ、生き残りが厳しい世界です。

たとえ生き残れたとしても、他社に食われないためには成長を続けるしかありません。

成長エンジンとなる資金調達は克服すべき必須課題で、ASXへの上場はNZ企業にとってステップアップするための登竜門と言えます。

今まさに、その門をくぐろうとしているのがプレクシャーなのです。

まとめ

ニュージーランドベースのIT企業、プレクシャーグループ(PLX)がオーストラリア証券取引所(ASX)への上場を目指しています。

このニュースが出た昨日は株価が急騰。投資家から大きな期待を集めました。

NZからはこれまで優れたIT企業が誕生しており、XeroやプッシュペイなどのようにASX上場後に業績を大きく伸ばしている企業もあります。

ASXに上場すれば成功する、というわけでは必ずしもありません。

しかし、プレクシャーのような中小企業が成長していくためには、さらなる資本調達が必要です。

オーストラリアには中小企業への投資に積極的なファンドも様々あり、ASX上場のメリットは見逃せません。

ASXで資本を得て、Xeroやプッシュペイのような成長をプレクシャーが描けるのか。

Xeroには著名投資家ピーター・ティールのバックアップがあったように、プレクシャーにはマクドナルドが資本参加しているという強みもあります。

これまでは投資の中心は高配当株でしたが、今後はプレクシャーのような成長株にも注目して、情報を発信していこうと考えています。

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