住宅価格が高くてもニュージーランド人がどうしても家を買いたい理由

住宅価格の高騰に歯止めをかけられるか

2018年8月、ニュージーランド議会は、

外国人による中古住宅の購入を禁止する法律を可決

この法律が施行されると外国人バイヤーによる投資目的の中古住宅購入はできなくなります。

ニュージーランドではここ数年、全国的に住宅価格が高騰しており、

地方都市でも5〜6年前と比較して価格が2倍以上

なんてことも珍しくありません。

住宅価格が上がっているのは、

人口増により住宅需要が急増

 ↓

それに対応するだけの住宅建設が進まない

といったことが主な原因です。

他の先進国やアジア諸国などでも不動産価格が上昇している国は多く、不動産価格が下がり続けている日本は例外なのかもしれません。

トレードミープロパティによると、オークランドの住宅価格(中間値)は、

2013年頃の50万ドル台から現在は約90万NZドルと、5年で57%も上昇しました。

高くて家を買えない人が続出している

日本から初めてNZを訪れる人にこの話をすると、

「NZ人は高所得者が多いのですか?」

と尋ねられますが、そんなことはありません。

価格が高くて家を買えない人々が急増したため、政府も住宅対策に本腰を入れ始めています。

前述の外国人投資家を締め出す法律もその一環。

もともとニュージーランドは「住宅所有率が高い国」として知られていました。しかし、

90年代には73%に達した住宅所有率が現在は『63%』

30年前と比較して、10ポイントも下落してしまったのです。

この背景に住宅価格が影響を及ぼしている可能性は大いにあるでしょう。

ライフステージで住み替えをするのがNZ流

日本人は家を買うとあまり引越しはしませんが、NZ人は人生の中で「家の住み替え」を繰り返していきます。

【20代】夫婦二人で暮らせる小さな家

【30代〜50代】子供部屋もある大きな家

【60代〜】子供部屋が必要なくなるので小さな家

【老後】自宅を相続または売却、老人ホームに入居

年代によって必要となる家のサイズが変わるため、住み替えのたびに自宅を売却、または賃貸用として貸出します。

家を所有することは人生の保障になる

住宅価格は右肩上がりを続けているので、長期間住み続けると買った時より高く売れることの方が大半です。

売却して出た利益は、ローンの返済や次の家を買う資金等に使うことができます。

また、現行法では、

自宅に2年以上住んだ後に売却すれば、売却益に課税はされません。

住宅を所有することは将来の保障になるので、NZ人の人生設計上とても大切なことなのです。

もちろん一生同じ家に住み続ける人もおります。ただ、

将来売却することを考えて住んでいる人の割合が圧倒的に多い

というのが実情です。

手入れすれば家は100年以上住める

高く売るためには日頃の手入れが重要。

ということでDIYはNZ人にとってライフワークと言っていいほど定着しています。

簡単な家の修繕は自分でやるのが当たり前

昔、妻がホームステイさせていただいたお宅のジョンさんは70代の高齢者でした。

にもかかわらず、自宅のペンキ塗りを自分一人でやっていたのを思い出します。

住宅は長く使い続けるものなので、ニュージーランドで築50年なんて家は『古い部類』には入りません。

築100年以上の住宅でも、

・ロケーションがよい

・手入れが行き届いている

こうした条件がそろえば高値(100万ドル以上)で売却されるものもあるほどです。

NZならではの驚きの引越し方法

小さな島国のニュージーランドには製造業の企業は少なく、食べ物以外の多くの品物を輸入に頼らざるを得ません。

また、建設労働者が不足している状況もあり、家を新築しようとすると、

・高い建設費用

・長い工期

この2つを覚悟しなくてはなりません。

それならば、すでにある家を運んでしまった方が合理的ということで、

木造住宅を車に載せて運ぶ

という驚きの引越し方法があります。

大きな家の場合は2つに切断し、車2台で運搬します。

ちょっと考えられないような引越方法が、それでも新築するより運んだ方がコスパがいいのです。

実際の様子を見かけたことがありますが、口あんぐりの光景でした。

ニュージーランドの引越しシーズンはクリスマス前がピーク。

この国でドライブ旅行される方は、ひょっとしたら家を運ぶ引越しに遭遇するかもしれませんね。

まとめ

ニュージーランドでは住宅価格が上がってしまったことで、家の所有率が下落。

政府は外国人投資家による中古住宅購入に規制をかけ、価格上昇に歯止めをかけよう必死です。

一方、住宅価格が高くなっても家を買いたいというNZ人は一向に減りません。

理由は家は家族が住めるだけではなく、将来的に売却すると大きな利益を得られるものだからです。

ニュージーランド人にとって家は人生の保障

これが何としても家を手に入れようとするモチベーションとなっています。

この国に永住するつもりであればNZ人に見習い、『家は買うべきもの』と考えておいたほうが良さそうです。

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